ソネット・メディア・ネットワークス株式会社は、株式会社ゼータ・ブリッジと共同開発した「テレビCMリアルタイム連動型広告配信」において、株式会社ピーチ・ジョンのテレビCM放映と、放映後のDSP(*1)によるインターネット広告配信(バナー広告)の実証実験を行いました。本実験では、テレビCM放映後にインターネット広告配信を実施し、効果測定を行ったところ、テレビCM放映後60分以内の広告配信において以下の傾向がわかりました。
・対象CM ピーチ・ジョン 『PJ model’s(PJモデルズ)』シリーズ
・放映期間 2015年8月26日(水)~ 9月1日(火)/7日間
・放映エリア 関東、関西、中京、福岡エリア
・広告配信方法 DSP「Logicad」によるオーディエンスターゲティング配信
-属性
性別/女性限定、地域/関東1都6県
-配信対象端末
スマートフォン、タブレット(端末〔OS〕によるターゲティング)
-想定ユーザー
自宅内にてテレビを視聴しながら、対象端末を閲覧するユーザー
-配信時間
各CM放映後、60分以内に広告を配信し、「放映から30分間以内」と、「放映から31分以降」のCTR(*2)を比較
1)全時間帯におけるテレビCM放映後の広告配信のCTRは、30分以内の広告配信が、31分以降広告配信のCTRよりも高い傾向を確認
2)全時間帯と比較し、CTRが高くなる傾向がみられたのは、7時~9時台、22時~24時台の放映後の広告配信
またCM放映期間終了後に、テレビCMと広告配信におけるブランド認知の効果測定を目的としたモニターアンケートを実施しました。
・調査手法 WEB調査(クローズ型モニターサンプリング)
・調査期間 2015年9月3日(木)~ 9月7日(月)
・調査エリア 関東1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)
・対象サンプル 1,735人
・調査対象者 女性(20~39歳)
※除外業種 同業者(アパレル系メーカー、アパレル系小売業)
・設定項目
- 『認知・特徴理解』、『興味度』、『好意度』、『購入意向』
1)『認知・特徴理解』では、「テレビCM単体」の視聴に比べ、「テレビCMとDSP (インターネット広告配信)」の組み合わせの方が、理解度において高い
2) さらに『認知・特徴理解』における「テレビCMとDSP(インターネット広告配信)」の組み合わせのなかでも、30分以内の広告配信視聴では、「テレビCM単体」に比べ約10%上昇
3)『好意度・購入意向』において、「テレビCMとDSP(インターネット広告配信)」の 組み合わせが、「CM単体」の視聴に比べ若干の上昇傾向
・テレビCMとDSP(インターネット広告配信)の連動配信をすることで、CTRを向上させ、 ブランドの初期理解の向上に寄与すると推察
・効果が高い連動配信を行うタイミングは、プロモーション商材の対象者のライフサイクルに沿った時間帯を絞りこむことが重要
・対象者がテレビCMとインターネット広告を連動して視聴できる環境を整備することで、より親和性が高いプロモーションを展開することが可能
これまで、テレビCMとインターネット広告の連動における相乗効果について、様々な考察がありました。今後は、対象の商材やブランドによって、年代層、視聴環境、時間帯を整備することで、一定の効果をあげることが考えられます。またプロモーション実施前に仮説を立て、PDCAサイクルを繰り返すことで、対象毎に適切な設定を見出すことが効果の高いクロスメディア展開への第一歩となります。
なお、今回の実証実験結果に関するホワイトペーパーを、サービス提供開始とともに近日公開予定です。
*1 DSP(Demand Side Platform)
広告主の広告配信効果を最適化するためのプラットフォーム
*2 CTR (Click Through Rate)
広告が表示された際のクリックされる割合(クリック数÷インプレッション数)
ソネット・メディア・ネットワークス株式会社
経営企画部 広報担当