自己理解を深め視野を広げたい
理系修士卒からビジネス職を選択
理工系は専門性が高いため、どうしても視野が狭くなりがちな面があり、そこに漠然とした不安を感じていました。自分とは違うバックグラウンドの人たちと一緒に働いてみて、自分の気がついていない能力や新しい能力、あるいはどういうことが苦手なのか、両面から自己理解を深め視野を広げたいと、思い切って文系就職へ舵を切りました。
SMNに決めたのは、プロダクトはもちろん、ネット広告の裏のオークション構造やターゲティングの話を聞いた時、純粋に興味が湧きました。直感的に興味が持てるかどうかを重視して就職活動をしていたため、とてもワクワクしたことが印象的で1番の決め手になりました。また、当時はCookielessによるデジタルマーケティング業界への影響の話題が多く、パラダイムシフトが起きているというところに好奇心が湧いたのも理由のひとつです。
SMNには広告配信に関する膨大なデータの蓄積があります。こうしたビッグデータからpythonやSQLといった言語を用いて必要な情報を抽出・整理し、各部署に提供するのが主な業務です。1人の営業さんの悩みの解決から、全社に波及するような戦略の検討まで、あらゆる規模の課題解決に寄与できるのがマーケティングの魅力です。大学院では、動物実験をメインでデータを取るのが一苦労でしたが、現在の業務はデータがあふれていて解析しきれていないという環境で、これまでとは真逆で新鮮でした。
研究で培った執念深さは1番の強み
あらゆるリスクを想定し対策する力も活きている
これまでの研究活動が活きているなと感じるのは、先を読める力が強いことです。基本的に研究は失敗ありきなため、その状態で何らかの進捗を毎週・毎月活かしていかなければならない環境でした。思いつく限りのリスクを先に探し、それに対してひとつひとつ対策を取っていくことが習慣づいています。業務で行き詰まった時に、別の切り口からフォローすることを自分で考え、プラスアルファすることができると感じています。
1番大きいのは執念深さです。データの解析でひたすら数字を追うような憂鬱な作業や沼に陥った時、ちょっと踏ん張れるのは大学院の時の経験が活きていますし、それが強みだと上長にも言っていただいたことがあります。
少人数部署のため、現在は課長をはじめ先輩全員が日替わりでメンターのような形でフォローに入ってくださっています。新卒の「無知」さを「新鮮な視点」と前向きに捉えてくださり、どんな疑問や悩みも真摯に聞いてもらえるため、とても安心感があります。新人にとっては、臆せず積極的に新しいことを吸収しやすい環境です。入りたての時は張り切りすぎてパンパンになっていた時があり、とにかく走らなきゃと焦っていましたが、「持久走だから」と声をかけていただいて、「仕事はこれから何十年もやっていくものだから、無理なく自分のちょうどいいペースで、でも充実できるようなペースを探すのも、仕事を上手にできる人になる一歩だよ」と言っていただいて気が楽になりました。
どの立場の人から見ても理解できる
データの表現を追求したい
目指しているのは、ビジネスサイド(現場・経営層)と、エンジニアサイドの橋渡しとなれるデータサイエンティストです。そのためにも自身のデータ分析のスキルを磨き、引き出しを着実に増やしていきたいです。それに加えて、ビジネスから技術までを横断する知識と、それぞれの視座を理解・想像する力が必要だと考えています。そのため、フリーアドレスを活用し、営業は普段どういう電話をしているのか、チーム内でどんな会話をしているのかを聞きくこともあります。そうすることで、その立場の人が何に困っていて、何を大事にしているのか掴みやすくなり、より痒い所に手が届く情報を提供できるのではと思っています。
立場によって着眼点や譲れないもの、結論すら異なったりするのが自然科学と違ってビジネスの難しくも興味深く感じているところです。絶対的な答えがない中で少しでもベターな結論へと近づけるよう、数字による根拠と慮る力で、部署を跨いでサポートできる人材になりたいと思っています。